大師役小角一代
「大師役小角一代」という文献について
役行者の一生を記録した文献
このサイトでは「大師役小角一代」という、役行者(役小角)の一生を記述した文献を掲載しています。これは現在(2019年)までにあまり知られていない文献ですが、これまで判明していなかった役小角の誕生から入寂までの記録が詳しく描かれています。
この文献について
昭和24年に、青森県の津軽中山にある墓墳で発見(発掘)された銅板48枚には漢文が刻まれていたということです(現在、銅板の所在は不明)。それを実地に調査した開米智鎧さんは、銅板の内容を筆写して記録したといいます(一次写本。今でもどこかに埋もれているはず)。
また、それを更に筆写して保存したと思われる写本もあります(二次写本)。青森県弘前市在住の玉川宏さんは、この二次写本を所有しており、ここに掲載した文章は、玉川さん所有の二次写本(漢文)を、東京都足立区在住の藤田隆一が読み下し文に直したものです。※更に詳しい説明はこちらへ。
細かい部分にこだわらず、物語としてふつうに読む上では問題はありません。が、古文献の研究として読む際には、少し注意が必要です。その理由は以下の通り。
- 銅板の原文が正しく記録されているとは限らない。
- 一次写本と二次写本との間でも、ある程度の異同が存在することが判明している。
- 二次写本には、「文字を空白にしている部分」や「解読不能の文字」「明らかな誤字」などがあり、ページの欠落も予想される。
読み下し文は、なるべく(現代人に)分かり易いように配慮して作成しています。小見出しは読者の便宜のために挿入したものであり、原文にはありません。また、明らかな誤り(誤写か?)は修正するなどしています。
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